2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

花の名は

空は赤く染まり望んでもいないのに感傷に浸らせる 涙を浮かべて歩くけど誰の声も聞こえはしない 誰の視線も刺さらない 今さら 出口のない迷路に文句を言ったって惨めになるだけだと あの人の言葉を繰り返すけど もういない あなたも私もどこにもいない 季節…

戸惑いの森の中で彷徨う魂を優しく包みこんで 風が吹いたのならタンポポの綿毛のように空に向け解き放って 青い炎に燃やされていく名もなき人達の叫び声が夕暮れを手繰り寄せて この森を紅く紅く染めていくだけ なんでこんなに悲しいんだろうか 頭を使えば夜…

ミュータント

あのこは宇宙人じゃない 人間の形をしてこの地球を乗っ取り僕たちの脳みそをどうこうしようとしているわけじゃない。 だけど、壊したい彼女を彼を無様な姿が見たい 集団心理に煽られて暴論だって正論 時が経てば知らん顔でスキップ 意味あり気な言葉で濁すだ…

White breath

捨てがたい甘い夢を残してあなたは跡形もなく消えていく 幽かな残り香を抱いて眠るなんて悲しみを絵に描いたよう 肺も凍るような冷たい夜 つよがりなど温もりには勝てないと思い知った 言葉は形になるけど一瞬で空気の中に溶けていく まるで鏡みたいだ 笑え…

火葬場の煙

針の動かない時計台の上で突っ立っている 街は動き出して呼吸は苦しくなっていく ヘッドフォンで逃避したら 何かが壊れて何もかもが聴こえなくなったよ しがみ付いてた思い出にさえ疑われて足が竦む まるで砂漠にある船のよう 行き場を失くして佇んでいる 振…

pain

潤、瞳に揺れるまなざし ここは世界の果て そう信じてる。 色を奪われた街は静けさを抱いていたまま 以前のような顔を真似ようとする これは、夢の中 悪い夢の中 すぐに終わりを迎えて 消えてしまえ消えてしまえ 未だ、目は覚めぬまま覚めぬまま 燃え続ける…

dead end

飲み込んでしまえば もうつらくないことも次の呼吸を待つこともしないで済むって 頭を使わなくとも理解してるつもりなんだけど 酷く怯えてるこの瞬間はなんだろう。 季節には手が届かないままで置いて行かれて悲しいなんて口が裂けても言えない 無様で醜い私…

こっぱみじん

憂鬱な詩は思い出したくない 独りで歩く長い帰り道。 夕暮れに馬鹿にされてるようだ 今日も逃げることなんて出来なかった どこから吹く風なんて知らなくていいからさ こっぱみじんになった体をどこかへ追いやって遠ざけてくれないかな 不誠実な誓いが狂った…

Woods

葉が落ちて枯れていく木々は希望を持って冬の中に立ち尽くすのだろうか 何もかもを投げ捨てても痛い記憶に縛りつけられ声を走らせる。 縺れた足じゃ何処にも行けないのに 振り返ることもせずに飛んでいく鳥たちに憧れても翼などない すべてを振り払える くち…

角膜

乱反射、瞬く間に細胞を殺して去っていく すべての色彩は混沌と化すけど心地いいよ 懐かしささえ感じてしまうなんて上手いことできた世界だね さよなら元気でね。息を殺してまで縋ったはずの世界 深く呼吸をするとこんなに気持ちがいいんだね さぁ早く荷物を…

am03:00

真夜中 消えることのない悪意は闇に紛れ込んでこちらを伺ってる 目が合ってしまった僕は、恐怖で足が竦んで何も出来ずに固まったままだ 外は、音もしない穏やかな夜。 誰にもバレたくなんてなかった悍ましい僕が引きずり出されて 気付けばナイフを握っていた…

惑星の畔

壊れた街を抜け出して辿り着いた。惑星の畔で空を見つめてる。 星は消えることを忘れたように いつまでも輝きを放つ 波のない海は、僕の傷口に染み込んで痛い記憶から逃がしてはくれないみたいだ。 頭上を飛び回る色を持たない鳥たちは、何処へ行くというの…

照らされ透けた。

大事に大事にしていた嘘なのに真夜中 月に照らされて君に見破られた こんなに強く抱きしめていたものは、ゴミ屑だったんだ どうしてこんな風に...なんて呟く僕は「やさしさ」っていう言葉からかけ離れていくだけじゃなく新たな罪を重ねていく。 汚し合った未…

thought

冷静さをどこかに置いてきた 人は笑うかな それでも構わないけど 鼓動は狂ったように高鳴りをやめない いつまでも坂道 風を切ってるみたい ただ頭を埋め尽くすのは君のことだけ もう怖いものなどなくなって 今までの僕が嘘つきだったんだって疑っているほど …

それを胸に

相変わらず痛みは痛みのまま 翻って希望にはならない 失くしたものが大きくて どんな部屋に住んでも広くて寒いままだよ それでもまだ、僕らは涙を流し抱きしめ合えるんだ 君の優しい手を憶えています。柔らかな声を憶えています。まなざしを憶えています。 …

夜明け前の闇

静かな海の上をちっぽけな一隻の船が行く 灯った火は、あなたの顔だけを照らして頼りなく揺れる。 凍えそうな闇の中をこんな小さな灯りひとつで乗り越えようとしているなんて 馬鹿げてるって人は嗤うでしょう。 汚い言葉で罵る人もいるでしょう。 それでもあ…

mirror

孤独さえも飲み込んでしまいそうな空に手を伸ばしても独りは独り 痛みに懐かれて感覚は死んでいって鈍感さは加速していくばかり 周りを失くしたことにも気付けないままなら幸せであれたかな 窓の向こうにあるのは幻想 いつも私を嘘で殴りつけるもの 汚い言葉…

call

あなたの背中で泣く私は、ずっとこのままで居たいと思った。 鼓動を感じるたびに死を想えるから 大切って言葉が理解できたんだ だけど悪魔が取り囲む夜が来ないなんて保証はないから あなたが側にいて繋いでて 弱気な私を嗤うかな それでもいい その笑顔が新…

倒れた戦士の詩

溢れだす真っ赤な血液に為す術もなく震える声で希望を囁いた。 君が散々、呪った運命を世界は受け入れようとしている そうなってしまえば世界は、僕らのもの 宇宙が何色かなんて僕にはわからないから二人で確かめに行こう。 繋ぎ合った手は放さないように 見…

砂の羽

鏡に映らない傷が痛む夜 頭の中を支配するのは、グロテスクな悪魔の唄 忘れてしまいたいのに手は放せなくて 言いかけた希望が馬鹿馬鹿しくて汚れきった川に投げ棄てた。 まるで見えない糸に繋がれたまま 抗えない今日を また生き延びた 壊れた街で踊るのは独…

TORCHES

負けることを知らない戦士たちの行進 沿道に膨らむ人の群れ 戦火のヒーローを祝福してお祭り騒ぎ 彼等の苦しみや哀しみ 目を閉じればフラッシュバックする凄惨な光景も 想像力のないふりでやり過ごす。 街のはずれで黒煙が上がる 浮かれた人々は誰も気付かな…

坂の上から

息を切らして懸命にペダルをこいで どこへ向かっているんだろう。 満たされない現在が今にも破裂しそうなんだ 長い長い坂に差し掛かれば愛の唄が聴こえる。 懐かしくて偉大な愛の唄 庭には、海に向け旗が掲げられている 意味はわからないけど きっと優しい言…

影踏み

木々揺れる午後 ふたりに向かい風が吹く 空を見上げる横顔は、こんなに近くにいるのにあまりに遠すぎる。 空を舞う鷹に有り余る孤独感を重ね合わせているのだろう 見え隠れするその想いと目が合うたびに刃で貫かれた気持ちになる ねぇこの心は、君にこそ救い…

冬の嵐

冬の嵐 手加減もせずに吹き荒れるよ どうせなら使わなくなった悲しみも持って行ってくれないかな。 次から次へと生み出される悲しみや絶望でこの部屋はいっぱいなんだ その度に積み重ねてきたけど今にも崩壊しそうなんだ だから持って行ってくれないか 冬の…

或る日の詩

隣り合って微笑み合ったって悲しみの淵に立つ夜は来るの やさしい手に触れて感じた温もりは、絶やさないように忘れないように未来へ繋げよう 僕らは、愛の中を行ったり来たりして間違えても辞めないでいる。 君に誇れるものは、それくらいだから今日も続ける…

Worlds

間抜けな言葉が白く浮かんでは消えていく 形に残らず誰の心に留まることもできないままで消滅する。 なんの覚悟もないままに生み落としてしまってごめんなさい 君の目に見えない意思は、僕の血の中を巡って僕の呼吸を止めないでいるよ それが救いになるかは…

幕は閉じる

用意された最高の舞台 孤独感を噛み千切って翼を広げ飛び立つ。 照明が照らすのは、心のほころび 必死に演じ切り隠し通したい 太陽に近づき過ぎて燃え尽きてしまった鳥に想いを馳せた頃に開演のブザー くだらない台詞を頭に詰め込んで物語を進めていく 呼吸…

Night Alone

消えてなくなりたい夜 夢の中にさえ居場所がないことに気付いて目を覚ます。 ここはまだ夜の真ん中 光から遥か掛け離れた時間 正義の目は緩くなって呼吸がしやすくなっていく 闇の中を歩くことに恐れなどない 心をぎゅっと締め付けられたって鼻歌交じりにス…

正常

窓枠に収まる世界で好きも嫌いも希望も絶望も可能も不可能さえも 怪訝な顔で知った風に生きていた まるで永遠がそこにあるように生き続けていたんだ。 窓を開け放って冷たい空気が僕を包んで頭を正常に戻していく 視界もひらけて瞳に光が射し込んでくる。 街…

300

聴こえる声だけを拾い集めても完成しないパズルと睨み合って時間が経った 大したことのない作業を誇れるほど 単純に作られなかったマインド 何度も書き換えた言葉の羅列を正当化しては、軽蔑して殺しきれない明日を呪う。 もう一片の光の下で歩くことを選ん…