2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

終わりにうたう詩

雲を切り裂く光が二人の部屋にまで届いてありきたりな言葉で飾るテレビがうるさい 何食べたい?いつもと同じことをいつもと同じ顔で聞く声が今、部屋で弾けそう 雨音と窓を揺らす風の音に野菜を切る一定のリズム 後悔のなかった日々などありもしなかったのか…

瞼の詩

瞼が重い。目の前の全てが僕から遠ざかっているのを感じる 瞼が重い。を言い訳に現実と目を合わせなくていいかも 瞼が重い。寝不足が理由だけど本当にそれだけかな 瞼が重い。繰り返される症状に自己嫌悪の波 瞼が重い。小さな夢に冷たい目の少女 瞼が重い。…

地獄までの距離はどれくらい?

いつも答えは風の中に紛れて取り返しのつかないままに有耶無耶 さすれば新たな傷がじわじわ拡がる それを人は見て見ぬふり また何か問題が起きれば教えてよ それまではさよなら 息を潜め沈黙だけは得意だからさ くだらぬ夢と気付いてしまった彼女は全てを手…

水槽

この街は水槽 いつから呼吸がしづらくなったのかな上を見上げても揺れる景色があるだけ 鱗は剥がれちゃって水かきも退化した 深呼吸したって苦しいだけで頭も重い 向こう側は見えてるのに永遠に行けるはずもない 目が合ったあの人は鑑賞用に欲しかっただけな…

寒くてしょうがない

バスはいつもと同じ場所で同じ揺れ方をして 色んな感情を乗せて走っている 見慣れた風景をいつもより綺麗にしてくれることはないけど 生活を運んで排気ガスを吐き出す 花びらが散ることを誰もが忘れているかのような季節に切なさを知る 何度も繰り返した春を…

本を読む日に

君が間違えて踏んづけた本 君にしたら文字が羅列されているだけ そんなことは理解しているつもり でも僕には紛れもなく大切な羅列で言葉なんだ その本が人の命をどうのこうのなんて 多分ありはしないことだけど とても愛おしくて尊敬なんかしているんだ 優し…

知らんぷり

外灯がチカチカと息苦しそうに佇んでる もう消えてしまう命をただ眺めているようです。 それでも風が吹いて寒いから家路を急ぐ 薄情なんて考えすぎだね いつか終わってしまうということを誰もが知ってる 外灯でさえも ただすぐに忘れてしまうだけ 平気な顔し…

コンタクトレンズ

鮮やかな世界に耐えきれるか分からないし すべてを見つめる勇気などない それでもだんだん見えなくなっていくことにも耐えられなかった 矛盾する思いを嘲笑うように視力を矯正する ハロー世界 何も変わってなんかいないよな 今まで右目だけで見ていた教室の…

風のみぞ知る

やわらかい日差しに笑顔を浮かべ 悲しみから遠い世界へ こっちを振り返って動く口元 この視力じゃ追えなかった 命は消え また燃え盛る 今日はすべてのことを棚に上げて祈りを捧げたい 風が吹き水面が揺れる 雲は流れ鳥は飛び立つ フラッシュバックする口元 …

星を撃ち落とす

怒ってる? すぐ使う言葉で聞き飽きたけど あなたには一生かかってもわからないでしょう 僕の言語はどこにも通用しないような感覚を教えてくれるけど 感謝などしないよ 常識も当たり前も甘えも気遣いも他の惑星からやってきたあなたに通じるはずなどない 平…

ネクター

喉が渇いたのに君がくれたのはネクター 未だに飲めずに持て余してる 喉が渇いた僕が欲しかったのはサイダー 胸の中で炭酸はじけてく さよならした夕焼けにそんなこと思い出すなんて馬鹿だな馬鹿だな馬鹿だな ひとりだけの10畳でださいこと思い出すなんて馬鹿…

sweet side

甘い甘い異次元に突き落とされた ずっと欲しがってた柔らかいアレは、息する間に手に入ったんだ 臆病な指が引き金を触り 纏わりついた情けなさも忘れてしまいたい うっとしい世界で流行りのうっとしい言葉が似合わないから ここで甘やかされたい この世の中…

ハナヅマリ

ヘッドホンで世界からハイジャンプ どこまでも行けそうなBPM 信じ切って裏切り合う 傷つけあって許しあう みっともないけど逃避しよう だってまともじゃいられない 鳴り止まない音に飽きもしないから iPodの充電がなくなるまで 朝も夜も関係ない 僕が何者か…

you

こんなに暑くなったら花火でも見たいねって 気が早いね 桜さえ霞む君の笑顔が月並みですが大好きです。 花火が空を占領する季節まで一緒にいれたらいいと思います。 いつのまにか約束をしないことが二人の約束になりましたね それは窓から入ってくる風よりも…

のうなし

大きい声で誰かを否定することで金を貰っては眠りにつくあの人がモラルを語るよ 言い終わる前から「最高ですね」「素晴らしいです」「共感しました」を用意して 丸く収めよう そこに自分などなくていい 担ぎ上げたら飽きてきた両手を早く降ろしたい その方法…

BAD FAITH

使えない言葉だけがあなたの足元に散らばっている あれだけ時間をかけたのに空虚さは空虚なままどこにも行けない それでもまだ続くらしいから 仲良くは出来そうもないけどもう少し付き合ってみよう 寝転がったコンクリートの冷たさが心地いいのです。 そして…

スケアクロウ

作り笑顔が調度よくて 懐かしくて悲しい 見つめる先には何がありますか あの空を綺麗と感じますか 何もない風景を愛していますか 素晴らしいを口癖に感動を押し付けられていませんか もう少し頑張れば人間に成れたのになんてただのエゴでどうしてこんな醜い…

Bird Cage

見飽きた風景がいつもより早く動いている 今日は何か起こるのかな 革命かな そんな時代ではないけど街の陽気さが少し気になる 同じ空気を吸っているのやけに遠く感じる あの人 あの人は言う何にでもなってしまえよ 君を縛る不自由を壊してしまえよ そうだ今…

KAMINARI

あぁもうどうでもいいよ 痛みを噛み殺して真っ赤な血が溢れた 低俗な奴らの足りない頭で思いついた結果がこれ どこにでも存在するから 出来るだけ意識を遠ざけて この鈍痛も気付かないフリしてやろう そうだ地球を見下ろす高度まで行こう 奴ら呼吸の仕方さえ…

欲求

死んでみたい 君の目に触れぬ所で音も立てずに亡骸になりたい 僕らはこれからも言い訳を武器に晴天や咲く花にも目を背けて最低を地で行くんだ でも言い訳をすることにも言い訳が必要になった だから生まれ変わりなど用意せずに灰にしかなれない体を愛でながら…

SLEEP

夢の中で叫んでた「つまんねーんだよ」 微睡みながら目に入る光に抗えない体がうざったくて仕方ない それにしてもなんてくだらない夢を見たんだ そんな夢を口の中で転がすみたいにハイライト 美化しては繰り返す ありきたりで素晴らしい思考だね 嫌いなSFも…

Warehouse

壊れた自転車 飛び立たないヒーロー 邪魔になった教科書 必要もなくなったから整理整頓 それさえもまた小さな歴史の一部 そう恥ずかしいことさえ思えてしまえる 遠くなる{過去}でも知らないことまで大切には出来ないよ 君の気持ちを今さら掬い上げても指の…

名のなき旅で

夕暮れが美しすぎて悲しいって ほざく君と変わることさえ忘れてしまった僕の遠回りするだけの旅路は終わりを迎えようとしています。 つきましては諸事情、諸注意に移りたいと思います。 この旅で起きたこと全て口外は禁止です。 これからの人生で役に立つ教…

DAWN

涙さえも笑顔さえもその場所に確かに存在してしまった それでも認めてあげないのかな このまま今日を終わらせてしまう発想に恐怖で震えてしまうよ あなたの雪融けはもうすぐかも 本当は近い将来でも遠い将来でも構わないからさ 素晴らしい日々があればやって…

真夜中詩

この世界にある優しさを一手に引き受けたみたいな顔してさ ちらつく過去にも見て見ぬふりで素晴らしいね でも「最低だね」って云う勇気もない二人なんだからしょうがないね 猿みたいにただ性欲のど真ん中を行く あなたは期待してるみたいだけど この世にない…

夜中詩

苦しくなって涙目 もう終わりにして溢れる想いをそっと受け止めて 僕らの形はどんなだろう 誰に見せるわけじゃないから 思い通りの夜を繰り返す 脳にこびりついた映像が君の目に届かなくてよかったな 間違えて再生ボタンを押しても気付かれないままに停止で…

ヨルノシジマ

薄ら寒い言葉を思い出して目が覚めた 口にすることも文字に起こすことさえも憚られる 「誰かはその言葉に救われてるはず」その誰かがあなたじゃありませんように まだあの子が憎いと握りしめて爪の痕が付いた掌を開けられないままですか? あの子が飲み干し…

手紙を書くなら

あの高台に上って見える風景が綺麗で好きだった 君とも見たけど本当に君に見せたかったのは、君が死んだ日の空 それはあまりにも素晴らしくて「この世」なんかじゃないのかと思うほど だって 最低だなって 嘆くことを忘れてしまったから 君が大嫌いな世界で…

スキマヒカリ

微かに信じてた言葉は誰かのモノになって 僕が消える代わりに新しい命がそこに居座るんだ その命にも期限があります。 目を閉じたまま外を歩いたみたいだ 投げやりになったわけじゃなく 生き続けたかっただけなのに またあの人が命について説いている。 わざ…

短歌

みそ汁と 嫌なことばを 流し込む 君だけが知る 朝食のコト