モノクロ

もうわかってる、君が口の中で転がしてる最終の言葉もその口でキスしたことも

下手な口笛で誤魔化したら世界から色が無くなった。

それでもいつも通りに地下鉄に乗り込む 音楽を聴いて何食わぬ顔で大勢の中のひとり

いつか思い出になる日々の現在がいつかの未来だったこと

笑えるくらいに早すぎた未来が通り過ぎていく

もう手を伸ばして 声を走らせても 「なにをいまさら」

それでも僕らは、口に言葉を含んだまま互いに気付かれぬようにキスをした。

逃れらない答えはすぐそこなのに目を瞑ってやり過ごすしてベッドに潜り込む。

君にはまだ、世界の色が見えているのかな。

そんなこと知らなくていいか