蝕む

右手に託した正義の化身が僕を飲み込む

恐ろしくなって逃げ出したいけど正義の檻に閉じ込められて いつの間にか化物に

血液が沸騰するくらいに熱くなった体が気持ち悪くて脱ぎ捨てたい。

鏡に映った仮面を剥ぎ取りたい。

正義の皮を被った悪意は僕の全てを貪った

アルコールでかけた魔法じゃあ空なんて飛べなかった。

この檻を開けられる鍵を随分と前から手に持っているのに何もできないまま

もう仮面なんかじゃなくった。右手だけじゃなくなった。

僕自身が正義の皮を被った悪意だった。