知らない

何の音も聴こえない夜 体を丸めて僕を肯定する言葉を探していた。

テレビの光は冷たくてポケットに忍ばせたナイフを見せびらかすようだった

電源を切ってしまえばひとりになれるのに怖くて出来ないまんま。

嘘になってしまった口約束を今さらになって思い出して愛おしいなんて嘘を重ねる

活動を続ける鼓動に支配されただけの現在を誰が抱きしめてくれるのだろう

見ず知らずの涙がまばたきと共に流れた

こんなとき泣けばいいなんて誰も教えてくれなかったじゃないか