December

僕は死にたいを口癖にどこにも行けないまま

大嫌いな現状を塗りつぶすように目を閉じて見る夢は過去のことばかり

大していい事なんてなかったのにね。

帰りたい帰りたい帰る場所なんてないのに

戻りたい戻りたい戻る場所なんて自ら捨てたくせに

手を振る君の影さえも憶えてしまっている 都合の悪いことは忘れたふりも出来るのに

つまらない つまらない人間に あんなに嫌っていたものに慣れていく

錆びついたナイフで振り払ってしまいたい。

あと何度 呼吸をしたら、世界の手の届かない場所へ行けるだろうか。