湖畔

空白は埋まらないまま

僕と君は互いに向こう岸を見つめたまま動けないでいる。

「臆病なんだからふたりきりでいよう」って言葉は壊れた足枷みたいだ

遠い記憶に束ねられる水面に浮かぶ映像が揺れる

宝箱の中身は変わらないのに時が経てばガラクタになった。

もう僕ら辿り着いたんだ どこにもいかないまま 気付けないまま

向こう岸なんてただの幻想だったんだ。