手すりを握りしめる

ギシギシ歯車が音を立てて わざわざ痛い記憶を呼び起こす

あの空の端っこでは雲がダンス 人の気も知らないで笑ってるみたい

もういい加減僕の負けでいいからここから出てってくれないか

いつまでも手すり握りしめてないで向こう側を見てみたい

冷たい風と差し込む光が背中に届いた

意味なんてないけどまだ生きてるみたいだ

それだけじゃ我慢できない誠実さのかけらも存在しない物体に種明かしした上で背中を押してくれないか

この高さなら十分そうだ

 

 

それともまだ生きてみたいと思ってたりするのかな

知らない顔した自分が呟いた