凄惨と生活

<狂っていく><壊れていく>色感覚で言葉を選び 誇大妄想の主役になって

その影にひっそり佇む小さな人物から目を逸らした。

生活の中ですれ違った凄惨に言い訳を用意して息を殺した

誇大妄想に罅が入ってメッキが簡単に剥がれていく

朽ちていく自尊心は目も当てられない程に無様で醜い

それでもいつかは忘れ去って新たな痛みの被害者面でのうのうと言葉を吐く

どうせこんなものと善悪の翼を捥がれた情けない姿で生活に溺れる。

凄惨が齎した爪痕は癒える方法も知らぬまま置いてけぼり