川沿い、並木道にて。

桜の話をしていたのは、数日前のことのように感じられていたのに

金木犀の花が落ちてしまったねって言ってから ひと月が経ってしまった

鋭い時計の針で刺されたチクッと痛いこの胸

冷たい空気を吸い込む肺も凍りつきそうだ

春に芽生えたソレは冬になっても同じ形のまま

厳しい冬を乗り越えたら実るモノなのかな

吐き出す白い息の様に すぐに消えてしまう想いなどではない

それを言葉に形を変えて差し出したらどんな顔するんだろう。

この冷たい季節を光で暖めてくれないか。