春の終わりに

あまりにも暑い日 空に浮かぶ白い雲が連れてくるのは...夏?

また季節に置き去りにされそうでイヤホンを耳に挿した

瘡蓋を剥がしたら赤い血が滲んでカラスに笑われた気がした

屋上の日陰で見る景色になんて思いを馳せることも生涯ないだろうって考えてる

昨日見た夢も覚えていないのに 遠くなる痛みは記憶に居座り続ける

冴えない言葉の裏側には傷つけたくないって思いの塊

誰に話すこともない物語が永遠に続く

夕方になれば暑さも和らぐ ここにない時間を信じられる余裕に今日の終わりを見た

夏なんて来なくていいって呟いた春の終わり