あの人がうたってた

歌われることのない感情をあの人がギターを持って鋭い目で歌ってる

これだと思って手を伸ばしても消えてしまう陽炎なんかじゃなくてよかった

あの人は戦っている僕の見えない何かと

狭いカフェの店内で口数少なく次の曲へ知らない曲だったけど

「僕らの夜に出口はなかった」って歌って八重歯を見せた

まるで世界で一人だけの救世主 言い過ぎかな だけどそれでいいや

変わることない明日が手招きしてる でも別にいいよ

小さな町の小さなカフェで歌われることのない感情が救われたんだ